明治より続く百年農家「荒川農園」とは

1.荒川農園とはどんなところ?

北海道帯広市にある「荒川農園」は、明治より続く百年農家として知られています。その歴史は、1896年(明治29年)に福井県(越前)から北海道へ入植した荒川鶴吉に遡ります。明治時代になると、日本各地から北海道へ移住入植する動きが活発化しました。今日の荒川農園がある背景として、初代・荒川鶴吉の役目は大きいといえるでしょう。

1960年(昭和35年)には、栄吉(ひでよし、3代目)が農業のほか養鱒場(ようそんじょう)も始めました。荒川農園では、作物と触れ合うすべての人が笑顔になれるよう、農業体験や食育活動にも尽力しています。その背景には、十勝の大自然に根を下ろし、十勝の魅力や農業のすばらしさなどをアピールしたい思いがあるからです。

 

2.荒川農園のサービスも気になる

荒川農園では、個人の方、業者の方などを対象に、新鮮な野菜や虹マス「ヌップクトラウト」の通販を手掛けています。また、8~9月頃には「野菜の収穫体験」(とうもろこし、じゃがいも)、年間を通じて「虹マス釣り」も楽しめます。これらの貴重な体験をきっかけに、農作物などに興味を持つ人も少なくありません。いまは、インターネットの恩恵もあり、自宅にいながら情報収集や買い物ができる時代です。それでも、実体験で得られるメリットは大きいのではないでしょうか。

 

3.荒川農園のある帯広市はどんな場所?

荒川農園は、JR根室本線「帯広駅」から車で27分、帯広広尾自動車道「帯広西IC」から車で12分の場所にあります。帯広市は、北海道中東部(道東地方)にあり、十勝地方の中心都市として位置づけられています。かつて、十勝管内にはJR根室本線のほか広尾線と士幌線も存在(いずれもJRの前身・国鉄時代)。なかでも、広尾線「愛国駅」から「幸福駅」行の切符は「愛の国から幸福へ」と、若者を中心に大ブームになりました。それらの駅跡地は保存され公園化されていますが、現在も訪れる人が少なくありません。「愛の国から幸福へ」のブームをリアルタイムで知っている人も、そうでない人も、北海道旅行の際には帯広市を訪れてみてはいかがでしょう。