健康な体を長く維持するためには食生活を気にかける必要があります。日々摂取する食物によって体が作られ、長きにわたって体調に影響を与えるからです。特に、健康的な食習慣を維持していくうえで、野菜の摂取量を意識することは大切です。この一日あたりの野菜摂取量は国によってさまざまで、日本人は欧米諸国や近隣国と比較すると、野菜摂取量が少ないことに気づかされます。
日本人の一日あたりの野菜摂取量は約290g
国連食糧農業機関の食料に関するオンライン統計データベースFAOSTATによると、日本人の一日あたりの野菜摂取量は約290gとなっています。この数値が多いのか少ないのかは、世界の野菜消費事情と比較することによって、ある程度の判断ができます。厚生労働量によると、目標とする野菜を摂取する量は一日あたり350gです。少なくとも、国内の目標値には届いていないことがわかります。
欧米諸国では一日あたり340~400g摂取している
欧米の食文化というと、肉やファーストフードが多く、野菜少なめの食生活をイメージする人は少なくないでしょう。しかしながら、FAOSTATの統計によると、アメリカでは一日あたり約350gの野菜を消費しています。ヨーロッパのスペインでは約400gとさらに多いです。ヨーロッパ諸国では、ベジタリアンなど健康志向の人も多いということがある程度の影響を及ぼしているでしょう。アジア諸国に目を向けてみると、お隣の韓国は約580gと世界各国の中でもトップクラスです。このようなデータと比較すると、健康的な食文化を持っていると考えがちな日本の食生活も、野菜に関しては摂取量が少なめであることがわかるでしょう。
日本人の野菜摂取量は減少傾向にある
約30年前と比べると、日本人ひとりあたりの年間野菜消費量は約2割減少しました。厚生労働省が公表した調査結果によると、70歳代がもっとも一日あたりの野菜の摂取量が多く、約320gです。それでも、成人の目標値350gに届いていません。20~40歳代では一日あたり約250gと目標値の7割程度です。ほとんどの日本人が野菜の摂取量不足であると言えるでしょう。