渓流釣りのファンの方には、秋から初頭にかけてのサケの遡上の時期を楽しみにしている方がたくさんいると思います。そんな春に遡上してくる魚の中でも、絶対的な人気を誇るのがサツキマスです。
<日本の固有種、サツキマス>
サツキマスは、サケ科サケ目に属する日本の固有種。サケと同様、川で孵化しますが、成長によって海に降り、産卵しに川へ帰ってくる魚です。そのまま川に残るものはアマゴと呼ばれて、こちらもファンが多い魚です。サクラマスの亜種とされています。サクラマスとは遡上する時期が似ているため混同されがちですが、別の魚です。名前の由来はそのもの、春に遡上をするところからきています。
サクラマスと比べるとサツキマスの方が小ぶりで、サクラマスが大きいものだと70センチ台のものもいるのに比べて、サツキマスは大きくても50センチほど。主な生息域は神奈川県西部以西本州太平洋岸、四国、九州の瀬戸内海側の河川の一部で、サクラマスよりも南寄りに住んでいて、生息範囲も狭いです。森林の伐採、ダムなどの建設による環境の変化にも弱く、個体の減少も問題になっています。これらのことから、高価で、その分自分の手で釣り上げたいと思うファンは多いです。
<サツキマスの美味しい食べ方>
サツキマスはサクラマスより魚食性が強く、それはその味の違いにも表れています。海に出るとカタクチイワシやイカナゴなどを食べるサツキマスは水分と脂が多く、水分が多いわりに身はプリッとしていて、味に対してのファンも多いです。
やはり他のマスと同様、寄生虫の問題があるので、お刺身はやめておきましょう。ただ、冷凍のお刺身であるルイベであれば、食べることが可能です。ただ、冷凍する際、急速冷凍では寄生虫が死なないため、マイナス20度以下で48時間は緩慢冷凍するようにしましょう。
また、みそ汁や煮つけ、唐揚げも人気です。唐揚げは骨が柔らかいため丸ごとサクサクと食べることができて人気です。お試しあれ!