先日、サクラマスを食卓にあげた知り合いから、ご家族に「これ、美味しいサケだね」と言われてしまい、咄嗟に「これはね、マスなんだよ」と大人気なく反論をしてしまった、というお話を聞きました。サケ、マスファンあるあるですね。
<ヤマメとサクラマス>
サクラマスは、サケ目サケ科に属している魚で、サケと同じように川で孵化しますが、成長によって海に降り、産卵しに川へ帰ってくる魚です。同じ種類ですが、川にそのまま残留するものを、『ヤマメ』と呼んでいます。サクラマスは高級魚として知られていて、理由としては、サケは秋に漁獲されるのに対して、サクラマスは春頃から初夏にかけて獲れることや、漁獲量が少ないこと、また、身に脂がのっていることが挙げられます。産卵期に体表が桜色になることや、川を遡上するのが春の桜の季節であることが名前の由来になっているという説があります。
主に太平洋北西部を中心に分布していますが、日本では主には北海道と、静岡県から北、山口県から北の本州、南の方であれば九州の大分県以外、それから日本海、オホーツク海とされています。どちらかといえば北の方はサクラマスが、中部から南はヤマメが増えていきます。
北海道が主な産地となり、その7割ほどを占めています。市場に上るのはほとんどが天然のものですが、近年では新潟県や山形県で養殖も進められ、ブランド化されているものもありますよ。
サクラマスの釣りができるのは川を遡上してくる時期。ですが、近年環境の悪化や乱獲で数を減らしているため、釣れる河川は限られます。北海道では、河川でのサクラマス釣りは全面的に禁止されているほどです。場所をよく調べてから釣りをしてください。
<美味しい食べ方>
寄生虫がいるため生で食べるのはやめましょう。富山の『ますのすし』はとても有名ですね。
主な産地である北海道らしい味付けの『ちゃんちゃん焼き』もおすすめです。たっぷりの野菜と一緒に、味噌とみりん、砂糖で作った調味液を掛けて焼くだけで簡単で美味しいレシピなので、お試しあれ。他には定番の塩焼きやボイル焼き、フライなども合いますよ!