サケ、マスファンあるあるなのですが、スーパーで晩酌用に鮭筍缶詰を購入して、うきうきと家で取り出していたら、家族に「鮭なのにからふとますって書いてある…?」と怪訝な顔をされてしまった、という話を友人から聞きました。みなさんもきっと見たことがある缶詰だと思いますが、ここで使用されているカラフトマスとはどんな魚かご存知ですか?
<食用加工といえばカラフトマス!>
カラフトマスはサケ科サケ属に属する魚です。生鮮魚介類として流通する際にはアオマス、また、北海道の一部地域ではオホーツクサーモンと呼ばれることもあります。アラスカではピンクサーモンと呼ばれるほか、繁殖期のオスは背中が突起状(せっぱり)に変形するため、セッパリマスと呼んだり、地方では呼び方がそれぞれ違う上に、宮古、山田、釜石、大船渡に至っては「サクラマス」と呼んだりするのです。サクラマスはサクラマスを正式名称とする魚もいるのですが…。と、このように、名前だけでも混乱する方は大変多いのではないでしょうか。カラフトマス、という名前自体は、樺太周辺で良く漁獲されたことが由来とされていますが、正確なことは分かっていないようです。
カラフトマスは、川に残留する仲間はおらず、必ず海に降る回遊魚です。サケに次ぐ漁獲量を誇りますがすべて天然!そして、カラフトマスが国内で遡上する川はほぼ北海道内のみで、国外では北太平洋やベーリング海、またオホーツク海、日本海や岩手県にも分布しています。
釣りも漁業としての捕獲も、7月から9月にかけてが主流ですが、河口などでは釣りを禁止しているところが多いので、釣りはしっかり釣り場をチェックしてから行いましょう。
<カラフトマスの美味しい食べ方>
缶詰によく用いられているのは、肉質が柔らかく、脂分が多いためです。
料理方法としては唐揚げや竜田揚げ、天ぷらなどがとても人気です。野菜と一緒ならちゃんちゃん焼きもいいですが、ホイル焼きなど蒸し焼きにしても美味しいですよ。
北海道ではちゃんちゃん焼きと共に、鱒鍋という味噌仕立ての鍋が人気で、石狩鍋よりもこちらを好んで食べる地域もあるそうです。