ますの種類、実は呼び名がどんどん変わっている?

ますといえば

魚のますというと、富山で有名な「ますずし」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ますずしは、サクラマスを発酵させずに酢で味をつけた押し寿司なのですが、あのピンク色がとてもおいしく、ついつい食べてしまうという人気の商品です。江戸時代から作られていたという歴史があり、ますを使った代表的な食品といっても過言ではないでしょう。

ますの種類は

先ほどのます寿司で使われるサクラマスは知名度がありますが、ますといっても種類はたくさんあります。ますはサケ目のサケ科に属する魚で、日本語名に「ます」とついているものを指すのです。種類の分類は国によって違っていて、日本の場合は「サーモン」と「トラウト」という英語表記で分けているとのことです。

ますの呼び名の歴史

ますは川で生息している魚、これも間違いではありません。ただし、ますという呼び名や種類は、これまで少しずつ変わってきています。歴史というと大げさかもしれませんが、分類の変化を調べてみました。

100年くらい前は、サケは白鮭のみが「さけ」でした。それ以外のサケ科魚類はすべて「ます」だったわけです。しかも100年前ですから、英語の呼び名で分けていることはありません。つまり、サケよりもますのほうが断然種類が多かったわけです。

30~40年前頃になると、紅ますや銀ますが「紅鮭」「銀鮭」と呼ばれるようになり、ますからさけに変わっていきます。

現在は、サクラマスやサツキマス、ニジマス、ヒメマスといったますの代表的な種類が、トラウトと呼ばれています。

実は名前がどんどん変わっている

このように、時間を追うごとにますの種類や呼び名は変わっています。現在でも、まずの種類はこれ!といったように決めることができていないのは、欧州に比べて、日本でサケやますの研究が遅れていたことが挙げられます。今でもますの分類は研究が進められていて、もしかしたらこの後も名前が変わるかもしれません。