淡水の生息するサケ科サケ属の魚
ますは、淡水に生息している魚で、見た目がサケととてもよく似ているだけでなく、DNA的にも非常に近いという特徴があります。ますにはいろいろな種類がいますが、ほとんどの種類は、淡水で生まれて淡水で生活する陸封型に分類されます。ただし、サケのように淡水で生まれて海へ下降する種類もいれば、海で暮らす種類もいます。
サケ属のます
サケ属のマスには、輸入されて日本国内で広く養殖されているニジマスがいます。その他には、サケと同じぐらいの大きさで海と川を行き来するスチールヘッドと呼ばれるニジマス、川の上流に生息しているヤマメなどのサクラマスもいます。
サツキマスの一種であるアマゴもまた、サケ属です。アマゴは日本の固有種で、神奈川県から九州にかけての広い地域に生息しています。
サルモ属のます
サルモ属のますはタイセイヨウサケ属とも呼ばれていて、その種類は43種類と豊富です。その一種であるプラウントラウトは、もともとアメリカやヨーロッパに生息していましたが、現在では世界中に放流されたために広く生息しています。
また、アトランティックサーモンと呼ばれてサケ科に分類されることが多いタイセイヨウサケは、大西洋にのみ生息している種類です。淡水ではなく海水に生息しているのが特徴で、スーパーで生鮭として販売されているサケとしても、よく用いられています。
イワナ属のます
イワナ属に属するますは、全部で5種類います。一生に川と海を数回往来するのが特徴で、産卵した後でも長く生きることができます。イワナ属の中でもイワナやアメマスは、温暖な地域の冷水環境を好む特性があり、オショロコマやミヤベイワナは北海道エリアにしか生息せず、冷たい水を好むという特性があります。また、カワマスは済んだ低水温でPHが安定した場所にだけ生息できるため、現在では土地開発や酸性雨の影響により、個体数は減少しています。
イトウ属のます
5種類が属するイトウ属は、主にアジア圏に生息するマスが分類されます。このうち、北海道に生息するイトウは自然増殖がほとんどない絶滅危惧種に指定されています。